物語がつまった宝箱
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私は1971年9月生まれです。
8歳から18歳の多感な時期を過ごしたのは、1980年代。
来年でちょうど仕事を始めて30年の節目を迎えるにあたり、この連載で今の自分を作ってくれた大好きなもの、ことを、超個人的な思い出とともにふりかえっていきたいと思っています。
懐かしんでもらったり、ぜんぜん知らなかったり、50歳のイラストレーターのつぶやきにおつきあいいただけたらさいわいです。

  • A-KO MUTSU  陸奥A子 2023年5月15日更新
 70年代、80年代の乙女たちに熱烈に支持された陸奥A子先生。どのコミックスも好きだけど、姉に代わって自分が買いはじめた『ため息の行方』とその次の『流れ星パラダイス』は、特に思い入れがあります(イラスト右側が『ため息の行方』、左が『流れ星~』のお話の女の子たち)。  1冊に4~5本の読み切りが入り、夢見がちな片思いやドラマチックなタイムスリップの物語、まるで上質な短編映画のような味わい。手作りらしき小物がちりばめられた部屋、とびきりかわいいお洋服、絵本のような街並み、すべての絵に物語が宿っていて、どのコマも見逃せない。こんな乙女の宝物が詰まった作品を生み出すのが、私の永遠の目標です。
*陸奥A子 18歳だった1972年に『りぼん』(集英社)10月増刊号にて「獅子座うまれのあなたさま」でデビュー。連載ものでは「天使も夢見るローソク夜」(1983)が特に好き。『ため息の行方』(1985)、『流れ星パラダイス』(1987)はKindle版で読むことができる。

こちらの連載は今回で終了になります。 2023年秋頃に、加筆のうえ書籍化されます。 お楽しみに!

著者プロフィール

  • 杉浦さやか

    日本大学芸術学部在学中に、イラストレーターの仕事を始める。独特のタッチと視点のイラスト&エッセイが、読者の熱い支持を集めている。イラストのかわいらしさはもちろん、文章のうまさにも定評がある。著書に『ひっこしました』『ニュー東京ホリデイ』『世界をたべよう!旅ごはん』『たのしみノートのつくりかた』など、多数。