物語がつまった宝箱
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私は1971年9月生まれです。
8歳から18歳の多感な時期を過ごしたのは、1980年代。
来年でちょうど仕事を始めて30年の節目を迎えるにあたり、この連載で今の自分を作ってくれた大好きなもの、ことを、超個人的な思い出とともにふりかえっていきたいと思っています。
懐かしんでもらったり、ぜんぜん知らなかったり、50歳のイラストレーターのつぶやきにおつきあいいただけたらさいわいです。

  • WEEKENDAS ウィークエンズ 2023年4月15日更新
 中高大と、渋谷に行けば必ず立ち寄ったのが、雑貨店「ウィークエンズ」が入るビル。スペイン坂の上、「パルコパート3」前の角にあった煉瓦の建物。地下に少しお姉さんなアクセサリー「ドリーム・オブ・ドリームス」、上にはカフェ「A! CCHI-CHI」などが入っていました。  ロマンチックテイストあふれるアクセサリーショップで、カントリー調の樹脂製ブローチがずらりと並んでいました。中高生の私にとってはお値段が高く、ほぼ見るだけ。大好きな陸奥A子さんの漫画に出てきたくまさんバッグと、そっくりなショルダーバッグを見つけたときは欲しくてたまらなかったけど、泣く泣くあきらめたなぁ。アルバイト代が増えた大学生になって、ようやく少しずつ買えるようになったのでした。
ウィークエンズ 1982年に原宿にオープン。私が通ったのは渋谷店で、グループ店舗が入ったビル。1989年ごろ地下にオープンした、カントリー雑貨「ハートマーケット」も大好きだった。
渋谷パルコパート3 1981年オープン。2016年に一時休業。90年代初頭まで、『オリーブ』的ブランドショップが集まっていて、よく覗きました。「パルコパート1」跡地と統合され、「渋谷パルコ・ヒューリックビル」として2019年に再オープン。
「黄咲町ラプソディ」 1985年陸奥A子作。私が一番好きなA子先生のコミックス『ため息の行方』(りぼんマスコットコミックスDIGITAL)に収録。

(つづく) 次回は2023年5月1日更新予定です。

著者プロフィール

  • 杉浦さやか

    日本大学芸術学部在学中に、イラストレーターの仕事を始める。独特のタッチと視点のイラスト&エッセイが、読者の熱い支持を集めている。イラストのかわいらしさはもちろん、文章のうまさにも定評がある。著書に『ひっこしました』『ニュー東京ホリデイ』『世界をたべよう!旅ごはん』『たのしみノートのつくりかた』など、多数。